CASE.2
プラットフォーム:ゼクシィ縁結びエージェント
居住地:東京都
年齢:32歳
職業:ピアノ講師
① ゼクシィ縁結びエージェントでお見合い!お相手は…川栄李奈系ピアノ講師
結婚相談所「ゼクシィ縁結びエージェント」を利用しお見合いが成立した。
とても上品で落ち着いた雰囲気の女性。
彼女は音大を卒業し、ピアノの講師をしているとのこと。
音楽の話もできそうで、ますます期待が膨らむ。
まぁルックスは普通だけど、会話もスムーズで、「これはいい感じかも?」と思っていた。
お見合いは無事成功し仮交際となり次回ランチデートの約束をした。
②婚活相手の父の愛車はランボルギーニアヴェンタドール
初デートは銀座のイタリアンで会うことになった。
まずは「好きな食べ物はなに?」とか「好きなテレビとかある?」とか他愛もない世間話をする。
しかし、ふとした瞬間に話題が出た。
彼女:「うちの父、整体マッサージ店を数店舗経営してて…」
俺:「へぇ、すごいね!(まあ、たまにいるよね、経営者の家庭の人)」
彼女:「しかも、車好きでランボルギーニ乗ってるんだよね。」
俺:「…………え?……ん? いま、なんと?」
鼓膜に衝撃が走る。脳内で「ランボルギーニ」の単語がエコーする。
(ここで完全に興味の対象が彼女からお父さんへシフト)
俺:「え、何乗ってるの!? アヴェンタドール?ウラカン?」
彼女:「えっと…たぶん、アヴェンタドール?」
俺:「マジか! それV12だよね!? やば! お父さんめっちゃセンスいい!」
(気づけば、俺の婚活は 「お父さんのランボルギーニ情報を深掘りする会」 に変わっていた)
俺:「いつ頃からランボルギーニ乗ってるの?」
俺:「カラーは?やっぱり黄色?」
俺:「メンテってどこでしてるの?」
③ランボルギーニと娘を天秤にかけると、ランボ・・・?
そして、極めつけの衝撃発言が飛び出す。
彼女:「そういえば、お父さんが結婚相手にはそのランボルギーニ譲るって言ってたよ。」
俺:「!?!?!?」
その瞬間、僕の脳内のフォルダがすべてランボルギーニ一色に染まった。
頭の中でランボルギーニアヴェンダドールのV12エンジンの爆音が鳴り響き、
パンパンパン!とアフターファイアを鳴り響かせながら加速し始めた!!
彼女の話が頭に入ってこない。いや、むしろ彼女が何を話していたのかすら思い出せない。考えられるのはランボルギーニのことだけ。
これはもしや、運命の出会いなのでは!? いや、別にアヴェンダドール目当てじゃない・・・。
そこからの俺は、もうダメだった。
婚活の話そっちのけで、 お父さんのランボルギーニの話を掘り続ける暴走モード に突入。
彼女:「趣味は旅行とかカフェ巡りかな〜」
俺:「へぇ、いいね!…で、お父さんってランボルギーニ何台持ってるの?」
彼女:「将来は温かい家庭を築きたいなって思ってて」
俺:「素敵だね!…で、ランボルギーニでドライブしてカフェとかさらにいいよね!」
④終焉のチェッカーフラッグ
——そして、ついに彼女の口から放たれた決定打。
彼女:「私じゃなくて、父と結婚したら?」
俺:「……。」
そうか、その手があったか。(いや、ない)
THE END.(そして振られた)
さよなら・・・ランボルギーニ・・・。
⑤俺の結論
✅ 婚活では相手の親ではなく、相手本人に興味を持ちましょう。
✅ ランボルギーニの誘惑は強い。
✅ でも、車に釣られていると婚活は終わる。